語弊があるといけないのですが、勉強ってゲームだと僕は考えています。いかに楽しいと思えるように工夫をするか。
「逆に楽しいね」話は少し変わりますが、これは僕を惚れさせる魔法の言葉、キラーワードです。
大学時代、好きだった女の子とのデート。ずっと楽しみにしていたデートだったのですが、あいにくの雨でした。せっかくのデートプランも台無しで、もう僕はしょんぼりでした。「ああ、なんて日だー、ツイてない。」なんて心で思っていたのでした。ダメな男です。ところが、レストランに入り、昼ごはんを注文した後、彼女は笑顔で「逆に楽しいね」と言うのです。僕を気遣ってか、それとも本心なのか、よくわかりませんが、彼女のことをより大好きになりました。まあ、男なら十中八九惚れてしまいますよね。女性でも、このような男性がいたとしたら、素敵だなあ、心強いなあと思うのでないでしょうか?
難しい数学の問題に出会った時に「ああ、難しそう…」と考えるのか、「おもしろそう!」と考えるのか。難しいプロジェクトを任されて、「うう、新しいことはちょっとなあ…」と考えるのか、「オレが伝説に残るプロジェクトにしてやる!」と考えるのか。とにかく、人生のいろんな場面で逆境が出現してきます。その逆境をいかに楽しめるか。それが人の魅力を決めると思うのです。しかも、この力は普遍的な力です。
100年前ともう少し前くらいに日本では産業革命が起きました。人口も増え、モノを作れば売れる時代。だから、みんな同じように一生懸命に働けば、稼ぐことができました。ところが、近年インターネットの普及で「情報革命」が起き、情報の格差はなくなり、僕たちは「もっといいモノ」を選ぶようになりました。これはすごく便利なことです。でも、「モノを作れば売れる」時代ではなくなりました。ただ一生懸命に働けば、稼げる時代ではなくなりつつあります。自分の頭で何が世の中に役に立つことなのかを考え、その上で自分に付加価値をつけ、オンリーワンな自分になっていくことが大切になってきます。
それに合わせて、教育も変わっていきます。大学入試センター試験の廃止、そして、2020年度から導入される「大学入学共通テスト」など、新たな大学入試制度に注目が集まっています。社会で求められるものが変わるのですから、教育が変わるのは必然です。もう変化しまくりです。この時代の変化に適応し、楽しめる人こそがこれからの時代を切り開いていく人だと僕は確信しています。こんな時代だからこそ、「逆に楽しいね」が重要になってくるのです。
苦しいこと辛いこと…これでもか!!、ってくらい当然たくさん出てきます。でも、それを乗り越えた先には楽しさがある。そのことを、勉強を通じて、生徒たちと共有したいと考えています。そのためには、まずは僕から。背中で語れるよう、日々「魅力的な人」を目指して今日もがんばろうと思います。…逆に楽しいね、とつぶやきながら(笑)
すぎやまのNiCO塾 代表 杉山淳志