ついにこの話をするときが来た。
「もし僕が中高一貫の私立中学生だったら」
そう、これは現実の話ではない。いや、現実だったかもしれない話だ。つまり、“IF”の世界線である。
僕は今、NiCO塾という塾で、生徒たちと一緒に人生と解の公式がどう関わっているのかを考える毎日を送っているわけだが、日々、こう思う。
中高一貫校の生徒、ポテンシャル高すぎ問題。
「学力が高い」とか「進度が早い」とか、そういうのはいいんだ。全然いい。でもその分――
中だるみの深さが深海レベル。
で、こうなる。
- 宿題提出してない理由が「やったけど、出してないです」
- 定期テストが悪い理由が「範囲をガチで見てませんでした」
- 模試の結果が悪い理由が「バスケ部で今、超忙しくて」
中1で飛び出したスタートダッシュは、中2でガス欠し、中3で自我が目を覚まし、「まあ、人生勉強だけじゃないしな」という中途半端な悟りを開く。
これが、“典型的な私立中高一貫型・進学迷子スタイル”である。
じゃあ、もし僕が中高一貫だったら、どうしてただろう。
結論から言おう。
参考書を抱きしめながら、ひたすら演習してる。
いやほんとに。
塾に頼る前に、まず自分で演習する。
授業を「観る」より「解く」。
先生の話を「聞く」より「思い出す」。
そうしないと「聞いたけど思い出せない症候群」にかかるから。
そして、親御さんに伝えたい。
「塾に通わせたら成績が上がる」なんて、幻想です。
それは、タンスの奥にしまった腹筋ローラーを見て「腹へこんだ」と言ってるのと同じです。
使わないと、意味がない。
使い倒して、初めて意味がある。
でね、もし僕が中高一貫だったら、こうする。
- 市販の参考書を自分のペースで進める
- 学校の進度は「おお、そう来たか」と上から目線で対応
- 塾は「自学の質を上げるため」にだけ使う
- 「やった量」じゃなくて「できるようになった量」で進捗を測る
- 問題集をテストと思って解く(答え見てやるの禁止)
そして何より。
わからないところは“神”として崇める。
なぜなら、「わからない」は「伸びしろ」だから。
わからない問題に出会って、
「わかんねー!」って叫んで、
「クソー!」って頭かかえて、
「できた!!」って叫んだその瞬間、
そこに勉強の神様がいる。
というわけで。
僕が中高一貫だったら、参考書と自習室とポモドーロ・タイマーを武器に、
「自分で決めたルートを、自分の手で切り開く自習モンスター」になります。
周りがどうとか、進度がどうとかじゃない。
「昨日の自分」に勝ち続ける、それがいちばん強い。
そして、最後にひとこと。
「自由があるなら、自分を律せよ」by熱血受験コーチ杉山熱志
これが、中高一貫校という“学びの荒野”で生き抜くサバイバル術である。
つづく…
かどうかは分かりません。